導入
新規事業開発のミッションに対し、日々悩みながら取り組んでいる人は多いのではないでしょうか。新規事業開発の担当者が知っておきたい「基本」を掘り下げるセミナーシリーズ「今さら聞けない 新規事業開発のキホン」。今回のテーマは「事業計画書の書き方」です。株式会社アルファドライブ取締役兼COOの古川央士が徹底解説します。
記事内トピック
0.導入
1.アイデア段階で事業計画書を書いてはいけない理由
2.事業計画書には「ストーリー」が重要
3.事業計画のポイント
4.「数値事業計画表」のポイントは、連携と根拠
5.まとめ
こんな方におすすめ
- 新規事業創出に当事者として取り組み始めた方
- 新規事業創出に挑戦したいと検討されている方
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1.アイデア段階で事業計画書を書いてはいけない理由
新規事業開発に必要な「事業計画書」には、起案内容をまとめた「プレゼン資料」と「数値事業計画表(Excel、スプレッドシート)」の2種類があります。
それぞれの書き方を解説する前に、皆さんへ質問です。
「皆さんが今書こうとしている事業計画書は、本当に必要ですか?」
私はよく「新規事業開発は山登り」だとお伝えしています。新規事業開発という名の山は、アイデア検討のフェーズと事業化のフェーズがあり、後半に進むほど道は険しくなります。
山登りの後半にある「事業化」のタイミングには、事業計画書が必要です。
しかし多くの場合、前半のアイデア検討フェーズで事業計画を書こうとする、あるいは提出を求められます。前半に行うのは事業の「探索」です。顧客やソリューションのピボットが起こり、目まぐるしく変化した末、やっと事業化にたどり着くのが新規事業開発です。
そのため、アイデア検討のフェーズで事業計画書を書いても、検証を通じて事業が変化した場合は、意味をなさないものになってしまいます。
事業計画書の作成は、新規事業開発という山登りの後半「事業化」のタイミングだということを覚えておきましょう。
2.事業計画書には「ストーリー」が重要
ここからは、事業計画書の中でも「起案内容をまとめたプレゼン資料」の書き方について、詳しく解説していきます。
事業計画の目的は、主に「決裁」と「投資」を得ることです。提案相手となる決裁者や投資家の心は、新規事業の計画や事実を淡々と書き連ねた書類だけではなかなか動きません。熱量を持ってロマンとそろばんの両方を詰め込んだストーリーを描き、魅了することが重要です。
決裁者や投資者がほれ込む「事業計画のストーリー」を構成するのは、次の4つの要素です。
①取り組む理由がある
②課題やニーズがある
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