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新規事業のプロダクト開発で陥りがちな“罠”

導入

新規事業創出制度の起案者、そして事務局やメンターが新規事業の創出に挑む中で、多くの人が抱える悩みや課題がある。その解決のヒントを提供しているのが、新規事業開発支援を行う株式会社アルファドライブの「新規事業よろず相談室」だ。第5回目となる今回のテーマは「新規事業のプロダクト開発」。相談室に寄せられた、初期開発の品質基準の設定方法や開発ベンダーの選定方法などの「お悩み」に答えていく。

記事内トピック

  • 初期開発のフェーズに入ったら腹をくくって品質管理基準に沿う
  • 新規事業には、ITリテラシーを根付かせる時間はない
  • 開発ベンダーの選定は「実績を重視」せよ
  • 仮説が何度も変わっても検証できていれば開発メンバーは納得する
  • アプリ至上主義者には「検証時のつくり込み度合いに論旨をすり替える」

初期開発のフェーズに入ったら腹をくくって品質管理基準で進める

お悩み1:プロトタイプ・初期開発の品質保証の考え方

古川:食品メーカー勤務の方から、新規事業の品質保証に関する質問です。既存商品の品質管理基準が適用されるため、「プロトタイプを使ってもらい、改善していく」というアプローチが、なじまないことで悩んでいます。

麻生:確かに食品には厳しい品質管理基準があり、どの段階から基準を守っていくかは難しい問題です。ただ、経営会議で商品リリースが決まり投資判断された後の段階だとしたら、それはもう既存の商品と同レベルの品質管理基準でやるしかないと思います。

一方、例えば商品リリースが決まっていない構想段階、事業計画書の段階であれば、「検証ポイントを分解」し、その上で判断するのがよいでしょう。例えば、「売れるかどうか」の検証はクラウドファンディングなどでつくらずに進めるのであれば、品質管理基準は関係ない。商品開発部内で「おいしいかどうか」を検証する場合も、品質管理基準は保留しておいて構わないでしょう。ただ、自社工場と契約工場で「つくれるかどうか」を検証するのであれば、品質管理基準に沿って検討する必要があります。

古川:プロトタイプフェーズと初期開発のフェーズで、判断が異なるということですね。前者であれば、限定的なコミュニティで試作品を持ち寄り試食するなど、品質管理基準に関係なく進める方法があります。一方、初期開発のフェーズに入ったら、腹をくくって品質管理基準に沿って進めるしかないでしょう。初期開発フェーズのアドバイスとしては、「品質管理基準で開発を進める」ということと「時間と費用がかかる」ということは、セットだと認識しておいた方がよいということです。

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